三日月(@trickwolves)です。
数日前よりブログの飼育員を辞めました記事やツイートを見て下さって拡散して下さった方がいらっしゃいまして、そこから現役飼育員の方々とお話しをする機会を得ることが出来ました。
誰かが声をあげなきゃ伝わらないことも世の中いっぱいあるものですよね。飼育員のお給料の記事は辞めたらいの一番に書こうと思ってたことでした。月11万だの12万だのでこき使われている飼育員は日本中に掃いて捨てるほどいると思います…技術がいる仕事なんだけどな、おかしな世の中だなぁ。
— 三日月 (@trickwolves) 2018年11月18日
そして動物園のみならず、水族館飼育員の皆様も全く同じく低賃金で苦しんでいる事がわかりました。
日本の動物園水族館の労働環境はこんな劣悪で良いのだろうか
正直なところ、月11万やら12万やらでこき使われている飼育員は履いて捨てるほどいます。
それでも現状飼育員になりたいと思う人もまた履いて捨てるほどいるため、暗に「給料が安くて生活が苦しい?それなら辞めればいいよ別に代わりはいくらでもいるから大丈夫大丈夫☆」といったスタンスの園館は多いのです。(もちろん面と向かっては言われませんよ)
技術や経験がいる特殊な職業にも関わらず園内の他部署スタッフ(お食事処や事務、園内清掃など)とほぼ同じ給料で雇われてる人が多いのが現状です。
平日のお客さんが少ない時に他部署の人が暇そうにだべってるのを見て何度悲しくなったかわかりません。飼育員の方はこんなにばたばたしてるのにこの人たちと同じ給料なのか…と思ってはモチベーションがだだ下がりしていました。
飼育員たちが置かれている現状はざっくりこんな感じ
飼育員になりたいと思う人は夢を叶えるべく地元から遠く離れた土地に行く人がほとんどです。とすれば必然的に一人暮らしになりますよね。
まず手取りを私の給料明細を元に12万と仮定しましょう。(上の記事に給料明細の画像があります)家賃を4万に光熱費通信費全て込めて2万くらいと考えると残るのは6万円程度となります。プラス食費を2~3万円とすると残るのは3万円…。
今現場で頑張っている飼育員たちの多くは残る3万円で医療費・被服費・交際費・交通費・各種保険料などを捻出するしかない状況に陥っています。
その上外仕事は夏場になれば虫に悩まされるので虫よけスプレーやらかゆみ止めが必要ですし熱中症対策に塩タブレットや日焼け止めが欲しくなります。冬場は寒いのでカイロやらヒートテックやらを買って防寒対策をしなければ風邪を引きかねません。
正直仕事で使うものを買っているだけでもあっというまに毎月赤字になります。
飼育員は体力仕事です、正直ご飯はたくさん食べたいです。勉強のために他県の動物園水族館に行きたいです、欲を言えば海外の園館に行きたいと思う人も少なくないはずです。地元が遠方の人の場合何かと実家に帰りたいこともあるでしょう。
だけど出来ないのです、単にお金がないから。
同僚は節約するためにと毎日お昼ご飯がおにぎり1つだけでした。たまには仲の良い同僚とご飯を食べに行きたいと思ってもみんなお金がないので行けませんでした。職場の飲み会もお金がないことを理由に断らざるを得ませんでした。
私は前職の蓄えがあったのであちこち遊びにいったり外食をしたりしていましたが、貯金がなかったら仕事以外のことはほとんど何も出来なかったと思います。
動物園水族館に行くと笑顔で対応してくれるスタッフさんがほとんどだと思いますが、その笑顔の裏には根の深い問題がこびりついています。
私は既に身を引いてしまいましたが、こんな劣悪な環境で働いている飼育員が多くいることを関係者以外の方に知って頂きたいと思っています。そしてもしこの現状がおかしいと思ってくれる人が多いならば、その声が大きくなっていって願わくば少しでも飼育員の雇用環境が良くなる1つのきっかけになればこれ以上嬉しいことはありません。
情報・仲間・情報発信の場が欲しいと思う方はお声かけ下さい
もし動物園水族館飼育員の雇用環境について何かアクションを起こそうとしている方や仲間が欲しい方などいらっしゃいましたらツイッターもしくは下記お問い合わせフォームからお気軽にお声かけ下さい。知っている限りのことをお話しします、また微力ながら情報発信のお手伝いをさせて頂きます。
黙っていては何も伝わらないし変わらない。声をあげるだけでも繋がる縁があることが良くわかりましたので、短い間ながら現場にいたものとして動物園水族館に関することとしてやれることを1つずつやっていきます。
ブログツイッターだけでなく機会があればどこでも情報を発信していきたいです。