こんばんは、三日月(@trickwolves)です。
このところは非常に調子(肉体精神面とも)が良いのですが、私は2017年に前職が原因でうつ病になってしまい3か月の療養でなんとか社会復帰をしたという経験を持っています。
そんな私がこの1年間で読んだ、自分の思考や考え方を変えるような内容だった本を紹介します。
ネガティブな性格の方には読書をして欲しい
私は人から言わせれば性格的には明るく、コミュニケーション能力があると言われるタイプです。実際に人と話すことや関わることが大好きな反面、その実中身はネガティブの塊でした。
私の基本的な思考回路や、思考の方向性はこんな感じです。
- 元々ネガティブ思考で物事を悪く考えがち
- どうせ私なんか、どうせ私なんて…と考えがちで非常に自己評価が低い
- 親との関係性に悩んでいる
- うつ病を克服したが、まだうつ病の影がちらついている
もし「おや、自分にも当てはまるぞ…?」と思う方がいらっしゃいましたら、ぜひこれから紹介する本を読んで頂きたいです。
なぜネガティブ思考の方に読書をすすめたいのか
正直な話、本を1冊読んでも、すぐに思考回路や思考のクセは変わりません。
なぜなら本は薬でも魔法でもないからです。ですがそれであっても、私はネガティブ思考な方には読書をすることをおすすめしたいです。
なぜなら例え1ミリずつであっても、思考をネガティブではない方向に持って行くと少しずつ自分が楽になっていくからです。
HSP傾向がある方は急がず、ゆっくりと
ただ私を含めこういった思考回路の方は、非常に”他者の感情に敏感な方”(HSP/ハイリー・センシティブ・パーソン)が多いと思います。
そして今回紹介する本たちは作者さんをはじめ、様々な方の負の感情に関する内容をつづったものになります。そのため一気に読んでしまうと、自分と重なる部分が多すぎて疲れてしまう可能性があります。
どの本も自分をほんの少しでも変える、1つのきっかけになりうる本だとは思っています。ですがどうぞ、焦らずゆっくりと読んでください。
ネガティブな性格の方に読んでほしい本4選
前置きが長くなりましたが、ここからは実際にネガティブ思考の方やうつの方に読んでほしい本を紹介していきます。
先にお伝えしておきますが、4冊とも本の表紙やタイトルから「うつ」や「マイナスの事項を扱う」本であることが読み取れるものばかりです。書店で購入することに抵抗がある方は、電子書籍や通販を使用してもよいのではないでしょうか。
おすすめ本1.さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
作者の永田カビさんが実経験を綴ったエッセイ本です。
作者さんはうつ病で摂食障害持ち、極端に自分肯定感が低くて自分を全く愛することが出来ない気質持ち。そして人を愛することも人に愛されることも上手に出来ない、とても不器用な方です。
そんな作者さんはふと自分と向き合った時に、無意識の内に「自分の考え」より「親にどう思われるか」ということを先に考えてしまっている自分に気づきます。そこから今まで興味がないと思い込んでいた、「性的なこと」に挑戦してみようとする…といった内容のエッセイです。
題名や表紙の絵はやや手に取りづらい感じがありますが、内容は全くそういったものではありません。むしろ可愛らしくすっきりとしたイラストなので、非常にテンポよく重苦しくなく読めます。ただ表面上は非常に軽く見えるのですが、反面込められている内容は重めです。HSP傾向がある方は特に、読んだあと少し体にずしっとくるものがあるかもしれません。
作者さんは母親に愛されたくて、愛したい。でもその願望が思ったように叶わず、そして思ったように受け入れられなかったことが自己肯定感の低さ・薄さに繋がっているように思えました。
作者さんと同じく、家族との関係から自分自身を上手く愛せないタイプの方はところどころ自分と重なる部分があると思います。そしてそこから、自分自身をかえりみるきっかけが得られるかもしれません。
おすすめ本2.ゆがみちゃん 毒家族からの脱出コミックエッセイ
作者は新興宗教を信じ、あからさまな男尊女卑の考えを持ち、子供を思い通りにコントロールしようとする毒家族一家に生まれた原わたさん。「ゆがみちゃん」はその毒家族から脱出する経緯をつづったエッセイ本です。
近年”毒親”という言葉がよく聞かれるようになりましたが、主人公のゆがみちゃん一家は「本当にこんな人たちがいるの…!?」と思ってしまう程のあまりにも酷い毒まみれの家族。
男というだけで何もかもを優遇される兄と常に比べられ、兄にはいじめられ、事あるごとに母や祖母から理不尽に罵倒される…幼い子どもが育つにはあまりにも過酷な家庭環境は、見ていて気分が悪くなってくるほどのすさまじさです。
おすすめしておいてなんですが、この本は読んでいて気分が悪くなるような表現や内容が少なくありません。
ですが気づきになる部分が非常に多く、心を揺らしたとしても読んで損はないと思っています。
そんな環境で育ったがゆえに、ひどく自己肯定感が薄いゆがみちゃん。中~後半になると彼女は色々な人と出会い、結婚し、自分の人生と向き合って過去を清算していきます。後半のストーリーはそれまで感じていた、もやもやした気持ちを吹っ飛ばしてくれます。自己肯定感が低い方は、特に共感できる内容だと思います。
おすすめ本3.にゃんともしんどい! 10年こじらせ脱うつ日記
10年間うつ病を患っていた漫画家、naked apeの逢川 里羅さんが自信の経験をつづったエッセイ本です。
作者さんはやはり自己肯定感が非常に低く、自分は人より劣っているという感情が非常に強い方です。漫画家になるという夢を叶えたにも関わらずうつ病を患い、好きなことを生業に出来たのに体も心も思うように動かず、そしてお金も尽き借金をしながら生活をすることになってしまいます。
イラストは全体的にさっぱりとしていて可愛らしく、非常に読みやすいです。10年もの長い間苦しみ続けたうつ病から脱した方法や、考え方のトレーニング方法などがわかりやすく説明されています。うつに苦しんでいる方やネガティブな考えがつきまとって離れない方におすすめしたい1冊です。
おすすめ本4.うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち
作者は漫画家の田中 圭一さん。こちらの本は作者さん以外にも大槻ケンヂさん、宮内悠介さん、内田樹さんといった有名人の方の鬱エピソードがふんだんに盛り込まれた1冊です。
私を含め、うつ病の原因が会社(仕事)という方は多いと思います。しかしこちらの本を読むと、「仕事が鬱の原因になる人」がいれば逆に「仕事が鬱から逃げるための手段」になる人もいることがわかります。
そして世間的には成功して華々しい人生を歩んでいるように見える方でも、常に不安に苛まれていること、死のうとしたことがあること、そして死のうとしたことで自分が生きる道を見つけたという事例があることなど…うつの原因にもうつが良くなるきっかけにも、様々な原因・要因があることを知ることができます。
うつになる人はネガティブな気質持ちの方が多いように思われていますが、実はポジティブな人でも等しくうつになる可能性があります。自分自身がうつになったもしくはなりそうな時、周りの人がうつで苦しんでいる時、この本を読むと原因や解決方法の糸口を見つけるきっかけに気づけるかもしれません。
ただしイラストが割と独特な感じといいましょうか、昭和の漫画のようなテイストになっています。ちょっと苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、おすすめしたい1冊になっています。
マイナス思考でネガティブな方・うつ病の方におすすめの本4選のまとめ
今回の記事では、4冊の本を紹介させて頂きました。全てマンガなので活字を読む気力がない時であっても、比較的読みやすいと思います。
ただし本当にうつ状態の時は、文字を見るのも絵を見るのもおっくうなもの。少し気持ちが上向いて、「あ、今なら何か出来るかも」と思ったタイミングがあれば、ぜひ読んでみてください。
そしてうつで苦しんでいるのは自分1人だけではないこと、自分が弱いからうつになったわけではないということ、そして必ず症状は緩和していくことを知るだけでもだいぶ心が楽になると思います。
そして数冊メンタルヘルス関連の本を読むうちに、どの本にも共通している部分があることが見えてきます。そこから自分自身を振り返ってみると、マイナス・ネガティブ思考を徐々に修正していく手段が少しずつ見えてくるかもしれません。