こんにちは、三日月(@trickwolves)です。
現在退職からの療養中なので昼間からぼんやりテレビを見ていましたが、明日でこちらの障害者施設の事件から1年だそうですね。
障碍者の家族として、障碍者について思う事
私の弟は「自閉症」の最重度障碍者です。
そして自閉症は原因も治療法もない障害です。
弟は既に20歳を超えており、見た目は普通の成人男性です。しかし「お母さん」「先生」「お姉ちゃん」程度の単語しか喋ることが出来ません。なんとか発声出来るそれらの単語についても、正しい対象に向けて話すわけではありません。私に対してお母さん、母に対して先生と言うことも日常茶飯事です。
一応家族は何か特別なものだと言うことはわかっているようです。しかし車が危ないことがわからないので、目を離せば道路に飛び出してしまいます。一応トイレは自力で出来るものの、今でも下着やトイレを汚します、病気やケガをしてもどこが痛い、何が辛いかすらわかりません…。
自閉症の弟のおいたち
私と弟は7つ年が離れていますが、弟の障害が明らかになったのは彼が3歳の時でした。
1~2歳の時から元々言葉が出るのが遅いかな、ちょっと他の子どもと違うかな、といった話がありました。しかしまあ来る時が来ればちゃんと言葉が出るようになるだろう、と両親も親族も誰もそれほど深刻に考えていませんでした。
3歳になったあたりで余りに言葉が出ない、成長が遅いのではないかと?いう話になりました。そしてきちんと検査した結果、自閉症であることが判明しました。
自閉症と一言で言っても色々な症状がある
会話が出来るかどうか
弟は全く会話ができません。既に成人していますが、私は一度も話をしたことがありません。
知能(IQ)の高低差
医師によると弟の知能は3歳児並みと診断されています。しかし3歳の時からその診断は変わっておらず、恐らく一生”3歳児並み”のままなのでしょう。
とはいえ一般的な3歳児はある程度の会話はできるだろうと考えると、実際のところ彼の知能は3歳児未満なのでしょう。
障碍者の家族・兄弟としての本音
自分でも今この記事を書きながら「他人事だなぁ」と思っていますが、私は彼に対するきょうだいの情が非常に薄いです。
薄情だと自分でも思っています。しかしもし母に何かあって弟と2人になってしまったら、私は彼を施設に入れてしまうと思います。2人で生活して彼を見ながら働くのは非現実的すぎますし、やりたくありません。
本当にほんとうのところ
自閉症でも会話が成り立つ人もいます。生活能力はないけれど特別な才能があって、その才能を生かせる人もいます。
友人の弟も同じように障害がありますが、少し会話が出来てピアノがとても上手です。友人の結婚披露宴では見事なピアノの演奏を披露して、思わず涙ぐんだほどです。
一方、私の弟は本当に何もできません。でも人懐こくて障害者施設の職員さんや入所者の方にはとても人気があるようです。それでも私は、彼をまっすぐ弟だと、自分のきょうだいだとどうしても思えません。薄情な自分に苦しいと思った事もあります、今もとても思っています。
それでも、彼が生きている理由ってなんだろうかと思ってしまうこともあります。だからといって、殺そうだなんてことは思いませんけれど。
障碍者を上手に受け入れられない人もいると、誰かに知ってほしかった
相模原の事件は決して許されることではありません。
同じ様に思ってしまう人も、この世には少なからずいるのではないかと思います。
障害者のことは割と隠されてしまう事が多いため、今まで大っぴらにしませんでした。しかしこういう人もいるということを知って欲しいと思い、記事にしました。
障害者の家族だからこそ、同じ立場の人たちに抱え込まなくて良いんだよ、一人で悩まないでねって伝えたられたら良いな。