道化鴉

日々生き方を模索しているオタクコスプレイヤー、アラサー♀のお仕事・動物・心理学に関するブログです。(認定心理士取得予定)

とある飼育員からのお願い・動物のフラッシュ撮影は止めて下さい

多くの動物園ではフラッシュ撮影が禁止されています。


禁止とまでは言わなくてもフラッシュ撮影はご遠慮下さい、といった注意を掲げている園は多いと思います。

そもそもなんで動物をフラッシュ撮影してはいけないのか

まず考えたいこと、動物のフラッシュ撮影を禁止する理由とはなんでしょうか。

①アクリルやガラス超しではそもそも動物を上手く撮れないから


上野動物園の公式ツイッターでもこのようなツイートがありました。


アクリル板やガラス超しで展示されている動物も多いのですが、アクリルやガラスはフラッシュの光を反射してしまうのでそもそも動物の写真をキレイに撮ることが出来ません。アクリルに傷や汚れがついていたら余計に写真映りが汚くなります。(とはいえ年月が経てばどうしてもアクリルもガラスも劣化してしまいます…つまり…)

②動物が失明してしまう、あるいは視力に影響がでるから

「フラッシュの強い光を浴び続けると動物が失明してしまう」という話を聞いたことがあります。


明確な証拠となる論文があるのか解らず簡単に調べましたが、見つけることが出来ませんでした。良く聞く話ではありますが、これが都市伝説レベルなのか本当なのか私にはわかりません。


ただ人間には害がないタマネギやチョコレート、アボカドが特定の動物へは毒であるように目の構造や機能が人間と異なる動物にとって強い光は毒にも等しい物である可能性は捨てきれません。


推測の域を出ませんが、特に日差しが強い昼に活動しない夜行性の動物にとって強い光はとてもしんどいものであるかもしれません。

③動物が驚いて怪我をしてしまう可能性があるから

動物に携わっている私がフラッシュはやめて…!!と思うのは正直これが一番大きい理由です、動物がびっくりするから止めて欲しい。


人間でもフラッシュを急に浴びたらびっくりしてしまいますし、フラッシュを浴び続けたらしばらく目がチカチカしてしまいますよね。私のように趣味でコスプレをやっている人間は割とフラッシュライトを浴び慣れているとは思いますが…。


多少フラッシュを炊かれても我関せずなおっとりした動物もいますが、動物園にいるような動物は臆病な子も多いものです。特に野生動物は生きるための反応としてちょっとしたことに敏感に反応します。


突然強い光を浴びたら驚いて動けなくなったり、あるいはその場で飛び上がってしまう動物もいるでしょう。

マーラという動物をご存知でしょうか

動物好きではないと知らない方が多そうな動物、マーラ。ご存知でしょうか。マーラはげっ歯目テンジクネズミ科の動物でウサギとネズミを足して2で割って足を長くしたような姿をした不思議な動物です。


こちらがマーラです、割と飼育している園も多いように思います。


体長70cmくらいの小さな動物ですが(それでもテンジクネズミ科では最大種ですが)驚くなかれ、敵に襲われた時は時速40km程で走り、助走なしで1.6mほどジャンプをすると言われています。


マーラのように自然下で捕食される側の装飾動物は特に臆病です。ちょっとしたことで逃げようとします。彼らは本当に臆病で、驚いたらジャンプした先のことなんて考えずにジャンプします。驚いてジャンプして着地を失敗して怪我をしたり、屋根があることを考えずにジャンプして大怪我をしたりします。


こんな動物にフラッシュを炊いたらどうなるでしょうか。


驚いたマーラが飛び上がって変なところを打ってしまうかもしれない、打ち所が悪くて最悪の場合死んでしまうかもしれません。


動物は生きています、命です、生き物です。ですが動物園にいる動物は「動物園の財産の1つ」という扱いになります。市営の動物園であれば動物は市の所有物であり財産、県営の動物園であれば動物は県の所有物であり財産です。その動物が万一自分の行動1つで死んでしまったら、どうなるでしょうか。


お前は高々フラッシュ1つで何をガタガタ言っているんだwwと思う方もいらっしゃるかもしれません。


ただ、冗談抜きでそのフラッシュ1つで動物が死ぬ可能性はゼロではないのです。そしてフラッシュが原因で動物が死んでしまったら何かしら罪に問われる可能性もゼロではないかもしれません。


フラッシュ無しでも動物はキレイに撮れます。動物園クラスタ(動物園が大好きで良く動物園にいらっしゃっている方々)の皆様はフラッシュなしでキレイな写真を撮っています、写真の撮り方を説明している方もいらっしゃるので是非動物園に通っている方のブログを検索してみて下さい。フラッシュなんか使わなくてもカメラの性能と良い腕があれば動物はキレイに撮れることが良くわかると思います。


ただ年配の方を中心にフラッシュの切り方がわからなくてフラッシュを炊いてしまう方がいらっしゃることも、そもそもデジカメの設定がオートフラッシュになっていてフラッシュの存在を知らずにただシャッターを切っているだけの方がいらっしゃることも知っています。仕事中に何度もそういった方をお見かけして、その度にお声かけして事情を説明してカメラをお借りしフラッシュを切って(時にはそのやり方も説明してから)お返しするようにしています。


フラッシュを炊いている人を見かけたら頭ごなしに攻めるのではなく、フラッシュが動物に悪影響を及ぼすことをご存知なければ簡単にお伝えし、意図的にやっていらっしゃる方がいたら是非スタッフに教えて頂ければありがたいです。


私もなるべく園内を巡回するようにはしていますが端から端まで目を光らせるのはどうしても難しいのです…。

少しでも動物園でのフラッシュ撮影=NGという認識が広まりますように。

うだうだ書きましたが、人間だってのんびり休んでいるところに急にフラッシュ撮影されたらびっくりしますしいい気はしませんよね。(人間の場合フラッシュ撮影でなくても無断で撮影されても盗撮になってそれはそれで問題になりますが…!)自分がされて嫌なことはしない精神で、動物園動物たちにもフラッシュを炊かないであげて頂けると嬉しく思います。


動物たちも日々一生懸命生きています、出来ましたら動物にもちょっとだけ配慮して、優しくしてあげて頂けると嬉しいです。


以上地方の一飼育員からの知ってほしい事兼、お願い記事でした。