道化鴉

日々生き方を模索しているアラサー♀のお仕事・心理学に関するブログです。(認定心理士の勉強中)

飼育員として動物を差別するのは許しがたいと言う話

私は現在とある動物園の飼育員として働いています。

入って日が浅いのですが適正からなのかなんなのか先々週くらいまでは担当の動物を持たせてもらう話の流れだったのですが、いつの間にかすべての動物の世話をするポジションに置かれそうな流れになっています。オールラウンダーってこと…か…?

 

 

飼育員が好き嫌いで動物を判断するのはお門違いだ

元々動物園の飼育員になりたかったので大学時代にいくつかの動物園に実習に行かせてもらいました。その中でも上野動物園で実習をさせて貰えることになった時に担当の方に言われたことが今でも忘れられません。

 

色々と質問を受けましたが、その中でも一番記憶に残っているのは「好きな動物はなんですか?」と聞かれたことです。

私は素直に「トラとオオカミです」と答えました。

 

次に「嫌いな動物はいますか?」と質問されました。

私は脊椎動物で嫌いな動物はいません、ただ虫は苦手です」と答えました。

 

そして次に「わかりました。ただしこれから実習をして頂くにあたり、昆虫の担当になることもあり得ますが大丈夫ですか?」と聞かれました。

私はとっさに昆虫の担当か…正直いやだなぁと思いましたが動物園で実習できるまたとないチャンスです、「わかりました、それでも大丈夫です。」と答えました。

 

面談の結果、トラやゴリラの担当さんのところで実習をさせて貰えることになり大好きなトラの近くで2週間実習をさせて貰えるという夢のような時間を頂くことができました。担当のみなさんも本当に面白くて親切な方揃いで、本当に本当に幸せな時間でした。一番の希望を叶えて下さった担当の方に今でも感謝しています。

 

※私は昔から肉食動物が大好きです。トラやオオカミ、ヒョウやチーター、ライオンやらピューマやらカラカルやら…ネコ科とイヌ科の動物の美しさや生態にたまらなく惹かれます。

一方昆虫に関してはいまだにいまいち魅力がわかりません、好きな方本当にごめんなさい。カブトムシとクワガタは触れるけど蝶々や蛾、セミはとてつもなく苦手です…。

 

飼育員だって他の仕事だってなんだって変わらない、大切なこと

この面談の内容は10年たった今でも忘れられません。

 

飼育員になりたいという夢は中学生から持っていました。ただ飼育員になれたとして、当たり前ですが担当する動物が希望とピッタリ重なるかと言えばそんなことはあるはずもありません。もし嫌いな動物がいたとしたらその動物の担当になることもありえる、まだ社会を知らない学生であった私に飼育員として大切なことをしっかりと心の底まで届けて刻んで頂いた、有難い言葉でした。

 

この言葉ってよくよく考えれば他の企業でも該当する事なんですよね。勤め人になる以上自分が好きな事だけして仕事が成り立つわけがない、仕事をする以上嫌な事にも嫌いなものにも嫌いな人にも携わっていかなければならない…いやなものはいやだけど。

 

現状、あり得てはいけない状況に遭遇していまして

冒頭にも書きましたがオールラウンダーにされそうな感じでして、今は他のメンバーとの兼ね合いでその日入る場所が変わっている様な状況です。担当の方が休みの場合の代番としてそれぞれの動物を世話しています。入って間もないけど1人で全部の場所に入らせてもらえるからそれなりに信用して貰えているんだと思うけど…日々やることが変わるので目まぐるしい毎日です。

 

今日なぜこんな記事を書いたのかと言いますと、ぶっちゃけ職場にこの動物には興味がないからやらない、やりたくないと言う人がいるからです。仮にも先輩なので新参者の私は今はまだ何も言いません。言いませんが正直な話とても頭にきています。

 

自分の興味が向かないからやらない?それってどういうことなの。そして今までそれを許していた職場の環境も環境で大問題だと思うのです。興味があろうとなかろうと、任された動物の命を出来るだけ健康に長く守るのが飼育員の最低限の仕事です。それを放棄し、ましてや興味がないなどと平気で口にする無神経さに内心ほとほと呆れています。

 

私は昆虫の担当をやれと言われたら全く知識はないながらなんとか勉強して頑張りますよ。だって自分が好きだ嫌いだ、やりたいやりたくないの前にそれが仕事ですもの。特定の動物にだけアレルギーがあって体質的に出来ないというのなら誰も文句は言わないでしょうけど、単に自分の好みだけで平然と動物を差別する人に心底怒りを覚えます。何様ですか。飼育員としてあるまじき態度だとは思わないのですか。

 

もうちょっと自分が馴染んできてまだ平然とこんなことを言うのならそのうち正面切ってケンカを売りに行ってしまうかもしれません、出来るだけ穏やかに済ませたいけど。

 

もし将来動物に携わる仕事をしたい、という方がこの記事を見ていたら。

ほとんどの人はわかっているだろうけど、全部が自分の思い通りになることなんてありえない、ということだけは知っておいてください。どれだけ専門的に、特化して勉強してきたとしても好きな動物に好きなだけ携われるなんて状況はほぼあり得ません、数年ごとに担当動物のローテーションがある園館もあります。

 

もし望まない動物を担当する状況になったとしても、しっかりと自分に与えられた職務を全うして下さい。もしかしたらその動物を大好きになる事もあり得るでしょう、どうしても苦手でも数年後に担当が変わる事もあり得るでしょう。だから任された動物のことはしっかりと責任を持って担当して下さい。

 

そして担当を持たせてもらったとしても、その動物はあなたのペットではありません。公営の施設であればその命は税金で賄われたものです。私営の施設であればそれは運営会社のお金で購入した命です。あなただけのものではありません、あなたのものではありません。絶対にそこだけは勘違いしてはいけません。

 

正直なところ、私はまだこの仕事について語るのもおこがましいほどのひよっこです。だけれどさ、おかしいでしょうよ。ブログにぐちぐち書くのもなんですが、実際問題こういう人もいるんだよということで記事にさせて貰いました。

 

今日はここまで、また追記するかもしれません。